幼児教育お役立ち情報

2016/07/29

子どもの思いやりや優しさは遺伝か、育てられるのか?

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思いやりや優しさは脳の違いによる?

世の中には、他人を思いやり優しい言葉をかけたり親切にしてあげたり、自分を犠牲にすることができる人がいる一方、他人のことは考えず、自分の都合や自己中心的な考えばかりを優先する人もいます。

このような人や自分に対する振る舞いは、性格の違いや境遇によるものかと思われていましたが、実は脳に違いがあるということが発見されました。

思いやりや優しさは成長させられる

スイス、チューリッヒ大学が行った新たなる研究によると、他人を優先するタイプの人の脳は、側頭葉と頭頂葉が接する領域、側頭頂接続部に、「灰白質(かいはくしつ)」がより多くあることがわかったそうです。

しかしフェール博士は、「他人に尽くす考えや行動が、脳などの生物学的な原因だけで決まると急いで結論づけるべきではない。」という意見です。博士は灰白質が少ない人でも、自らを取り巻く社会環境により成長していくことができると考えています。

フェール博士はこの持論を検証するため、今後、子どもが大人になるまでの成長過程において、「他人を思いやる気持ち」を学ぶ機会を増やすこと、自分より他者を優先することが、結果的に自分に幸をもたらすことを理解させる為のケーススタディーを繰り返し行うことで、脳の「灰白質」が広がっていくのかどうかを調査していくということです。

まずは親自ら率先して他人に愛情をかける姿を見せること

また、フェール博士は、子どもを持つ親にこうアドバイスしています。「まず自分が率先して、子どもの前で、ほかの人々にも同様に愛情やものなどを分け与えるところを見せること。また、何かを決める時には、ほかの人がどう考えているかを考えさせること。そういったことを絶えず繰り返し子どもに教えていくことで、他人を思いやる気持ちが芽生えてくる。

このフェール博士の実験はきっと成果を出すことと思います。
私たちも子どもに教える前に、自分たちがそのような振る舞いを身につけたいですね。