コラム

2014/01/522 ガンディーの母の『強さ』と『自律』

“マハトマ・ガンディー”として知られるモーハンダース・カラムチャーンド・ガンディー。
南アフリカで弁護士として活動した後に当時イギリスの支配下にあったインドの独立運動を指導し、「非暴力・不服従」による独立運動を提唱して幾度となくノーベル平和賞の候補となりました。
インド独立の父とも称されます。

「マハートマー」とは「偉大なる魂」という意味で、インドの詩聖タゴールから贈られたとされているガンディーの尊称です。 今日は彼の一生を振り返ってみましょう。

1869年10月2日、インド西海岸に面するカシュワール半島の小藩王国ボバンダールにガンディーは生まれました。
幼い頃の彼は、とてもおとなしい子どもでした。
恥ずかしがり屋で内気だったガンディーは、授業の開始の鐘と同時に登校し、授業が終わると同時に家に逃げ帰っていたそうです。
彼の母であるプタリバーイは、物静かで優く、ひじょうに信仰心の篤い女性でした。
ガンディーは母の背中を見て深く考え自分を律することを学んだそうです。

母プタリバーイは、断食やお祈りなどの定められた行事を何よりも大切にしていました。
毎日欠かさず寺院に通い、毎日のお祈りを終えるまでは何があっても食べ物を口にしませんでした。
4か月間の雨季の間は、一日一食または二日に一食の断食を行い、病気になってもやめないほどに自分に厳しい人であったと言われています。

そんな母プタリバーイは、ガンディーの人格形成にあたって非常に大きな影響を与えました。
ガンディーの誠実さと忍耐、不屈の精神を育てた母の強さとはどのようなものだったのでしょうか。

ガンジーが7歳のころ、母との約束を破ってこっそり肉を食べはじめたことがありました。
うそをつくガンディーに母は何も言いませんでしたが、ただ彼の瞳の奥をじっと見つめました。
その際にガンディーは、
「母にうそをつくのは、やはりいけないことだ」
と悟ったそうです。

その後はいつも母の目を思いだして、彼は生涯を通じて肉を口にしませんでした。
一度誓いを立てたら何があってもやり遂げる強い信念を持った母の姿は、ガンディーの心の中に深く刻みつけられていくのです。

ガンディーは、誰よりも清らかな強い心を持つ母のことを深く尊敬し、愛していました。
彼は母について次のように語っています。

「もしあなたが、わたしのうちになにか清らかさがあると思われるなら、それはわたしが、母から受け継いだものです。
 母がわたしの心に遺していったただひとつの印象は、穢れなき清らかさです」

ここで、ガンジーの名言をいくつかご紹介しましょう。

「人生は速度を上げるだけが能ではない」

「見たいと思う世界の変化に、あなた自身がなりなさい」

「人間性への信頼を失ってはならない。人間性とは大海のようなものである。
 ほんの少し汚れても、海全体が汚れることはない」

「もし、過ちを犯す自由がないのならば、自由を持つ価値はない」

「たとえあなたが少数派であろうとも、真実は真実なのです」

どれも素晴らしい言葉ですよね。
掟を貫く母の強さを手本に強い信念で人生を駆け抜けた彼の姿からは多くのことを学ぶことができそうです。
彼は決して暴力を以て戦おうとすることはなく、また暴力に屈することもありませんでした。 彼は独立運動の戦いの中で、あくまで非暴力の立場を貫いたのです。 いかなる暴力に対しても非暴力と不服従を貫いたガンディーは、今も多くの人々に感動を与え続けています。

彼の厳しい自律と揺るがぬ強い信念は、母プタリバーイの手本のもとに培われたといっても過言ではありません。 強い母の教えは彼の心の中にいつも息づいて、彼を大いに助けたことでしょう。

コペル 代表 大坪信之

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