6.良いところを伸ばす

子どもの良いところを見つけて
伸ばします。

子どもには「学びたい」と思う時期があります。

犬も子犬のころの方が好奇心旺盛で、色んなことに関心を示します。
ウグイスは歌を学ぶ時期に大人のウグイスが鳴く声を聞かないと歌えなくなってしまうそうです。このように学ぶ時期があるということは「臨界期」などと呼ばれます。

人間も幼児期は好奇心旺盛です。「どうして空は青いの?」など「どうしてどうして」を繰り返します。小学校に入る頃にはあまり「どうして?」と言わなくなりますが、それは空が青い理由がわかったからではありません。学びたい時期が終わりつつあるということなのです。
逆に言うと、幼児期は学びたいという本能があり、常にもっと好奇心を満たす環境はないかと退屈している状況だということです。

イルカのトレーナーを見習う
「ほめて育む」幼児教育の極意

イルカは人間と同じくらいの脳の大きさがありますが、論理脳が発達していませんから”ほとんど感性脳で生きている人間”のような生き物です。イルカに芸を教えるトレーナーによると一つ押さえておかなければならないコツがあるそうです。イルカが失敗したとき「今のは、ダメだよ」というメッセージを送ると、失敗するイルカになってしまうのだそうです。それでは失敗したときどうするかというと”今のは、たまたま見ていなかったよ”とそっぽを向いて見て見ないふりをするのだそうです。そして、うまくできたときには、ほめるのだそうです。

人間も幼児期は論理脳が発達していませんから、脳の状態からみると感性脳中心のイルカに近い状態です。サイコロジカルリミット理論からもわかるように「だめだ」と言われると本当にだめになってしまうというわけなのです。
教育の語源は、ラテン語で”引き出す”という意味ですが、更に初期ラテン語までさかのぼると”助産婦さん”という意味です。
人間は自ら学ぶ力を持っており、その力を引き出す環境があれば本来持っているその子の100%の力を産みだすことができるのです