幼児教育お役立ち情報

2020/06/10

子どもの脳の成長を加速させる刺激の与え方とは?

脳は外部からの刺激を受けることで発育する

大阪大学と東京大学のチームは、試験管内で脳の神経細胞の配線を再現する実験により、幼児期に脳の神経回路が形成される際、神経細胞が外部から刺激を受けて活発に活動することで、細胞間の結合がより強化されることを突き止めたと発表しました。

アメリカでも、アラバマ大学の神経科医ブリット・アンダースンは、アインシュタインの脳の前頭皮質の一部分が、普通の人の5倍の神経密度であることを発見しました。

アインシュタインの脳は、神経細胞同士の結合が進み、濃い状態であったというのです。

アインシュタインの幼児期は、夢見がちな子どもだったそうで、日常的にイメージを見る訓練をしていたのだと考えられています。

脳を刺激するトレーニングとは

私たちの脳は、成人時の90%までが幼児期につくりあげられることが、脳科学者の間の共通認識になっています。

この重要な時期に子どもの知能を、飛躍的に発達させる確実な方法を紹介するとして、アメリカの著名な脳研究学者ウィン・ウェンガーは「脳の処理スピードを高める0.5秒の視点トレーニング」を紹介しています。

彼は次のように書いています。

1、2歳の子どもに文字や発音を1つずつ教えようとしても無理です。

教えたいなら、単語などを書いたカードで、瞬間的に見せて速く読みとる練習をするといいでしょう。

すると、目はものを見たその瞬間に、もっとも多くの情報を記憶できるという能力をマスターすることができるようになる

というのです。

手で触れて遊びながら行うことで効果を高める

カードフラッシュの効果を高めるために大切なことが一つあります。

ただ刺激を与える一方ではだめなのです。

カードフラッシュによる脳の配線形成と同時に、実際に手で触れて遊びながら学ぶという行動のフィードバックが必要であることを忘れてはいけません。

これに関しては、カリフォルニア大学の神経学者マリアン・ダイアモンドの有名なネズミの実験があります。

彼女はネズミを2つのグループに分けて、一群のネズミは、いろいろな遊び道具を備えたとても刺激的な環境に置きます。

もう一群は、そうやって遊ぶネズミたちが遊んでいる様子を、眺めることを許されるだけの環境に置きました。

結果はどうだったでしょう。

ただ見るという刺激を受けただけのネズミたちよりも、実際に行動のフィードバックが許されたネズミたちは、長生きをし、脳も更に大きく成長していたのです。

視覚と同時に触感も含めて刺激することで、子どもたちの成長を加速させてあげたいですね。