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2016/10/28 幸福感を感じる子どもに育てるために必要な「祈り」とは
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脳のために良いことがわかってきた「祈り」
脳科学の最先端分野の研究の結果「祈り」が脳のために良いことがわかってきました。
祈りと一言で言っても、その内容は千差万別です。ただ脳に与える影響で考えてみると、大きく2つに分けることができます。
それは「ネガティブな祈り」と「ポジティブな祈り」です。「ネガティブな祈り」は悪影響
嫌いな人に対して、何か悪いことが起きるようにと祈るのが「ネガティブな祈り」です。
このような「ネガティブな祈り」は脳に悪影響を与えることがわかっています。ネガティブな感情を持つときには、ストレス物質であるコルチゾールが分泌されます。
この物質が脳内で過剰に分泌されると、記憶に重要な役割を持つ「海馬」が萎縮してしまいます。
「ポジティブな祈り」は
「ポジティブな祈り」の場合は、ベータエンドルフィンやドーパミン、オキシトシンなど多幸感をもたらす脳内快感物質が分泌されます。
これらは脳を活性化させるだけでなく、体の免疫力をも高めるなどの働きがわかっています。
脳内物質のオキシトシンは、別名「愛情ホルモン」とも呼ばれます。大切な誰かのことを思う時(男女の区別なく)オキシトシンが分泌されます。
つまり誰かのために祈ること、自分や他人ともの幸福を祈ることが、善い祈りになるのです。
「ポジティブな祈り」のもう一つの効用
もう1つの「祈り」の大きな効果が、人間の幸福度をあげてくれることです。
他人のために祈り、行動するというと、自己犠牲的な行動のように思えますが、「人間は利他の行動によって、大きな快感を得ている」ということが明らかにされつつあります。
つまり他人のために祈ることは他人のためだけでなく、自身を幸せにするためにも重要ということが言えます。
逆に京都大学の藤井教授が発表した「他人に配慮できる人は運がいい」という論文によりますと「わがままな人ほど幸福感が低い」ことが実証されました。
自分のことしか考えない人は、短期的には効率よく成果を上げるものの、長期的な人間関係が築けないので最終的には幸福度が低い人生になってしまう。
一方で、他人のことを考えられる人は、困ったときに助けてもらえる確率が高いため、結果的に「運がよい」ように見えるということです。
子どもに対しても、周囲の人に対して「ポジティブに祈る」という良い習慣を身につけさせてあげたいですね。