わたしの教室の感動ストーリー

まるひろ南浦和教室 にちさんより

ルルちゃんのシール

いつも楽しい授業をありがとうございます。
もうすぐ四歳になる娘のみきは、入会してまだ数ヵ月ですが、トラウマをひとつ克服した出来事がありました。
それは、授業前のひとみ先生とのやりとりでのことです。
授業とは関係ない話なので、書いてよいものか少し悩みましたが、私たち親子にとってはとても大きな出来事だったので、感謝の気持ちも込めて筆をとることにしました。
まずみきのトラウマとは、コロナ禍であるがために、起きた出来事でした。
少しさかのぼって、今年の幼稚園の夏休みのことでした。みきはシールを手作りできるおもちゃを手にしました。
そして、シールを「幼稚園のおともだちみんなに渡すんだ!」と言って、ワクワクしながら一枚づつ、作成しました。
ぶどうやリボンの絵など好きな切り抜きを使った、三センチ四方の小さなシールです。
けれど、いざ渡そうとした夏休み明け、この時期は緊急事態宣言の最中で、コロナが最も警戒されている時でした。
近所で五十二人ものクラスターが発生し、幼稚園も今までにない厳戒態勢をとった日に持参してしまったため、シールは「見せるだけにしようね。」と先生に言われ、一枚も渡せず、持ち帰ってきたのです。
みきは、じぶんが一生懸命作ったシールが、どうして、もらってもらえなかったのか、理解できませんでした。
家に帰るなり、ポロポロと泣き出して、「もうこのシールは見たくない。」と言うみきに、私は「誰も悪くない、コロナのせいだよ。」と言ったものの、それ以上うまく説明出来ずにいました。そもそも、親の私の配慮が足りなかった、と猛省するばかりでした。
それからほどなくして、コぺルの授業の日がやってきました。
みきはふと、おもちゃ箱の奥にしまっていた、手作りシール機を見つけました。
そして、それをしばらく眺めて、「ひとみ先生もらってくれるかな…。」と、つぶやいたのです。
私はとっさに、「絶対もらってくれるよ!」と返して、みきを勇気づけながらふたりで無我夢中で、「ルルちゃん」のシールを一枚、作りました。
それでも、やっぱりまだ不安そうなみきの表情に、こんな小さなシール一枚あげることが、彼女にとっては大変なことになってしまっていたんだ、と胸が痛くなりました。
けれど、私はなんとなくひとみ先生ならきっとなんとかなる、大丈夫なんじゃないか、という気持ちがありました。
なぜなら、ひとみ先生は出会ったときからずっと、みきにやさしく、たくさんほめてくれて、楽しくなる言葉やうれしい言葉を、たくさんくれるからです。
いざ、コペルに向かう時間になると、みきも覚悟ができたようで、「みきがカバンにいれる!」「シール入ってるよね!」などと、何度も確認していました。
そして、授業前、もじもじしながらも、先生に手作りのルルちゃんのシールを渡しました。
すると、ひとみ先生は受け取ってくれただけでなく、予想以上に、よろんでくれました。
「ルルちゃんのシールどこに貼ろう?!」「うれしいなあ!」などと何度も口にしながら、出席シールのケースの上に貼ってくれました。
とってもよろこんでもらえて、みきは大満足でした。幼稚園のおともだちにたくさん作った分まで、ほめてもらった気がして、私も内心、泣きそうなくらいうれしかったです。
その時のみきの、ほっとした笑顔は忘れられません。
その後、みきは「〇〇ちゃんにこれあげるんだ!」などと、気軽に口に出せる姿に戻ってくれて、私は胸をなでおろしています。
ひとみ先生に救われました。ありがとうございます。
それ以来、みきはコペルのある月曜日になると、朝から「ママ、今日コペルの日だよね!と、幼稚園も!」と言うのが決まり文句になりました。
どうやら、今のみきにとって月曜日は、メインが幼稚園より、コペルに逆転してるようです。

ストーリー一覧を見る ストーリー一覧を見る