幼児教育お役立ち情報

2017/03/24

幼児期の脳波を活性化させることで将来の資質が変わる?

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脳波の状態が能力の資質を決める?

アメリカのラトガーズ大学乳幼児研究所は、過去15年間、1000人あまりの子どもを対象に、乳幼児が将来、読み・書きに苦労するかどうかを、早い段階で予測できるかといった追跡調査研究をしています。

この能力に問題があれば、小学校に上がったときに、大きなハンディキャップとなることが予想されていましたが、研究の結果によると、相関関係が認められています。

そして、その能力の差は、幼児期に決定づけられていることがわかってきました。

ベナシッチ博士は、学習の基礎となる基本過程の能力を、脳波記録を使って理解しようとしている研究者の1人ですが、幼児期の脳波から将来の資質が予測できることを発見しました。

その知見により、例えば、新生児が音と映像を処理する能力は

・その子が数年後、文字や単語を学ぶときの能力とどう関連しているのか?
・保育園や幼稚園で集中できる子どもは、将来勉強ができる生徒になるのか?
・子どもの社会的スキル(これも教室では極めて重要です)を伸ばすために、教育者は何ができるのか?

これらの研究は、心理学的・教育学的研究によって確立された、豊富な知識を補完して、脳波の状態を活用した、新しい教育法を生み出していく可能性を拡げています。

これらの脳科学に基づいて、乳幼児を学び上手にし、読み・書き・計算の学習と保育園や幼稚園に始まる、複雑な社会ネットワークを生き抜くための備えを身に付けさせる、新しい教育が実現できるということになります。

これらの研究の多くは、乳幼児と小学校低学年の生徒を対象としていますが、言うまでもなく、その時期の脳が最も柔軟であることが、複数の研究から示されているからです。

「わかった!」という瞬間が脳を活性化させる

ベナシッチ博士は、「わかった!」と感じる瞬間に焦点を絞って研究しています。つまり、何か新しいものが認識されたことを示す、脳内の電気的活動の突然の変化の瞬間のことです。

その「わかった!」と感じた瞬間に、脳の構造が形作られると考えられています。

子どもが瞳を輝かせて「わかった!」という瞬間を、たくさん与えてあげましょう!

また、幼児期に「ダ」や「パ」といった話し言葉の構成要素を、素早く聞き取って処理できないと、書かれた文字や音節を、頭の中で“声に出して読む”のが遅れる可能性があり、それがもとで、スラスラ読めなくなるかもしれません。

ベナシッチ博士は、音の処理に早くから困難がある幼児は、8~9年後に心理学的言語テストを行うと、成績が芳しくないことを示しています。

言語に問題を生じることを乳幼児の段階で診断できれば、発達中の脳に備わっている可塑性(新しい経験に反応して変化する能力)を利用して、そうした問題を矯正できる可能性があります。

加えて、脳の発達が正常な幼児についても、基本的な脳機能を、さらに向上できるかもしれないと指摘しています。

脳を学習に最適な状態に確実にセッティングできるのは幼児期のみである」とベナシッチ博士は言っています。

アルファ波優位の状態にすることで脳機能が向上する

α(アルファ)脳波の状態では、記憶力などの脳機能が向上することがわかっています。

したがって、脳を活用するためには、自分の脳をα(アルファ)脳波の状態にする必要があります。

しかし、本格的なα(アルファ)脳波を、いつでもできるようになるには、自律訓練法やイメージトレーニングなど、心理学的アプローチが必要になります。

これらの研究結果からも分かるように、コペルのレッスン内で行われている、脳波を下げていく取り組みを、幼児期から行っている子どもたちは「α波優位」と呼ばれる、天才たちが共通に持っている脳波の状態になることができるようになりますので、脳機能を十分に発揮できるというわけなのです!