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2021/04/10

子どもの心に届く叱り方 – 4つのポイント

子どもの心に届く叱り方の4つのポイント

子育てをしていると、子どもにイライラしてしまうことがありますよね。

「怒りたくないのに怒ってしまう」というのは、多くのお父さん・お母さんが、何度もぶつかってしまう子育ての壁かもしれません。

怒る”と“叱る”は似た言葉ですが、実は意味合いが少し異なります

“怒る”というのは、感情が高ぶった状態で、コントロールしないまま子どもに怒りをぶつけることを指します。

それに対して、“叱る”とは、感情を整理したうえで、子どもに伝えるべきことを伝える行動のことです。

今回は、子どもの心に届く叱り方のポイントを4つご紹介します。

1.叱る時間は1分以内で

まずご紹介したいのは、叱る時間を1分以内に設定することです。

怒りの感情をそのまま子どもにぶつけないために、「時間を計る」というのは、効果的な方法の1つです。

1分以内で要点を伝えるためには、内容を整理する必要があるため、自然と「何を伝えたいか」「どのように改善できるか」といった重要なポイントが明確化されます。

思考もクリアになるので、感情をそのまま子どもにぶつけてしまうことが少なくなるでしょう。

また、長い時間にわたって叱られ続けると、「自分は悪い子だ」と感じて、子どもの自己肯定感が下がってしまうので、子どもの心を尊重するためにも有効な方法です。

2.今起きていることだけを叱る

「さっきも言ったでしょう」
「この間も話したよね」
「何回いったらわかるの?」

子どもに何度も同じことを伝えていると、腹が立ってきてこんな言葉を遣ってしまうかもしれません。

しかし、現在の怒りに加えて過去の怒りまで持ち出すと、どんどん怒りのバロメーターは上がっていきます。

そこで、叱るときは「今起きていること」だけに集中し、過去のことまで巻き込まないように心がけましょう。

子どもの現在の状況に寄り添って伝える内容を整理することは、お互いの役に立つ叱り方のポイントです。

3.一度に伝える内容は1つまで

不満に思っていることがいくつかあると、「なぜおもちゃの片づけをしないの? ご飯も食べたままだし、寝間着も着替えていないし…」と、つい全部を伝えたくなってしまいますよね。

しかし複数の内容を同時に伝えようとすると、子どもは混乱してしまい、結局1つも心に残っていないという結果に終わることがあります。

しかし、あえて的を1つに絞ることで、怒りのバロメーターが必要以上に高まるのを抑え、冷静に要点を伝えることができるでしょう。

4.人格ではなく行動を叱る

子どもを叱るときに気を付けたいのは、叱る言葉で子どもを傷つけ、自己肯定感を低下させないようにすることです。

自己肯定感は、さまざまな非認知能力の土台となる感覚なので、損なうのは避けたいですね。

そこで意識したいのは、「人格ではなく行動を叱る」ということです。

「片づけをしないあなたって本当に悪い子ね」などの人格を否定する言葉で叱られると、子どもの心は深く傷ついてしまいます。

「片づけをしないのは悪いことよ」と言われた場合と比べると、どれだけ感じ方が違うかおわかりいただけることでしょう。

子どもの心の健やかな発達を妨げないためにも、「人格ではなく行動を叱る」というのは、ぜひ心にとどめておきたいポイントとなります。