幼児教育お役立ち情報

2022/03/10

得意分野を伸ばすギフテッド教育と、発達障害を併せ持つ2E教育とは

ギフテッド教育とは

ギフテッド教育について聞いたことはありますでしょうか。

1993年、アメリカ教育省は、ギフテッドを「ギフテッドとは、同世代の子どもと比較して、並外れた成果を出せる程、突出した才能を持つ子どものことである。」と定義しています。

日本では、そのような子どもを「賢い子」という一面でしか捉えられておらず、誤解が生じています。

ギフテッド (gifted)は、贈り物を意味する英語の「ギフト (gift)」 が語源であり、神または天から与えられた“資質”と言えます。

ギフテッド・チャイルドの特徴

例えば、マルゲリータちゃんは、4才で字が読めるようになりました。6歳のアモス君は、恐竜の名前を全て記憶しているだけでなく、惑星間の距離も知っています。

この2人は、いわゆる「ギフテッド・チャイルド(Gifted child)」と呼ばれる子どもたちです。IQ(知能指数)は125~130あり、好奇心が旺盛で話し方が他の子と違います。

驚くほどの記憶力を持ち、同年齢の児童と比べると、彼らの理解力はまるで大人のようです。

何が人と違うのかは、脳神経学で説明がつきます。「脳の柔軟性が高く、二つの脳半球(中脳と大脳半球)を結ぶ間脳が発達しているおかげで、脳を最大限に利用することができる」と小児精神科医のクラウディア・ヤンケッチさんは説明しています。

そのためギフテッドの生徒は、同年齢の子どもよりも多く、またものすごい速さで情報を処理することができると言うのです。

発達障害を併せ持つ2E

また、発達障害と優れた才能を併せもち、学校で二重に特別な教育ニーズのある子どもを、「2E(トゥーイー)の」(twice-exceptional:二重に特別な/二重の特別支援を要する)子どもと呼びます。

そして発達障害のある子どもの才能を識別し、伸ばして活かそうとする教育を「2E(二重の特別支援)教育」と言います。

発達障害のある子どもは、特定の能力・技能について苦手がある一方、何か他の得意な能力をもつことがあります。

例えば、文字の読み書きは困難でも、とても優れた視覚認知力をもつなどです。

私たちには誰でも得意や苦手があり、その程度が大きくなると、才能または障害として表れます。

発達の凸凹(得意と苦手のギャップ)は誰にもありますが(つまり発達の凸凹=発達障害ではない)、凸凹の両方が大きく、発達障害と優れた才能を併せもつ子どもが、2Eとみなされます。

2E児には、障害と才能両方の問題への対処が必要になります。

日本では教育支援サポートの実例は少ないのですが、アメリカでは才能を伸ばすために公立学校、私立学校ともにギフテッドのための体感型の教育カリキュラムが組まれています。

2E教育の重要性

2Eの子どもを育てる上で大切なことは、得意分野に最大の注目を向け、その点をどうやって伸ばしていくかが鍵になってきます。

アメリカのギフテッドへの教育は本人が好む好きな分野を探求していくことで、さらに得意になり好きになっていく。そして好きなことを続けていくうちに知識がどんどん豊富になり天才と呼ばれるところまで成長していきます。

ギフテッドは理解力に長けている子が多いため、その成長は驚くべきものです。

日本でも、その子の本来の能力を伸ばしていけるギフテッド教育が一般的になることを願っております!