幼児教育お役立ち情報

2022/02/10

集中回路と非集中回路とは

集中回路と非集中回路の重要性とは

私たちの脳は、話をする・本を読む、といった意識的な仕事を行っているときだけ活動し、何もせずぼんやりしているときは脳もまた休んでいると考えられてきました。

ところが最近の脳機能イメージング研究によって驚くべき事実が明らかになりました。
安静状態の脳で重要な活動が営まれていたのです。

しかもこの脳の「基底状態」とも言える活動に費やされているエネルギーは意識的な反応に使われる脳エネルギーの20倍にも達します

自動車が停止してもいつでも発進できるようエンジンを切らないでおくのと同じように、これから起こりうる出来事に備えるため、さまざまな脳領域の活動を統括するのに重要な役割を果たしていると考えられています。

■視野の拡大を実現する「非集中回路」

世の中には、ずば抜けて聡明な人たちがいます。
彼らは「集中回路」と呼ばれている前頭頭頂皮質を操る達人です。

何か課題に取り組もうとしているときにはいつでも、自由自在に集中力を呼び出せるのです。

しかしこの能力だけではまったく不十分です。
研ぎ澄まされているだけでは深みが感じられない場合もあります。
音程はすべて正確だけど心のこもっていないピアニスト、といえばわかるでしょうか。

こうした広がりや深みを得るには、一点を照らす懐中電灯の光を広げて、周囲にある重要なモノや情報が見えるようにしておかなければならない。

この視野の拡大を実現する脳の回路こそ、「非集中回路」と呼ばれている状態です。

■天才的ひらめきをもたらす非集中回路

そして、非集中回路が天才的ひらめきをもたらしているのです。非集中回路の役割は以下のとおりです。

(1)気が散るのを防ぐ。
逆説的だが、非集中回路は集中を維持する能動的で重要な役割を果たします。
スポンジのように気が散る原因を吸い取り、目先の課題に専念させてくれる。

(2)頭を柔らかくする。
非集中回路は回転軸のような働きをし、ある課題から次の課題へと注意を切り替えるのに役立ちます。
非集中回路を十分に使えば、あなたの頭はとても柔らかくなります。

(3)深い非集中は「社会的関係」の回路も活性化させる。
リーダーシップ開発のコーチは自分自身になりきることがリーダーに欠かせない資質だとアドバイスするし、ボイストレーナーは自分自身の声を見つけるようアドバイスします。

そして、一流の教育者は自分自身の個性を見つけ出すよう勧めます。
自己との深いつながりは、今という瞬間やあなた自身よりもはるかに広い物事と脳を結びつけるのです。

(4)過去、現在、未来を統合する。
脳内では、過去、現在、未来が同時に進行している。
過去は記憶として格納されているし、現在は五感を通じて体験される。
そして未来は計画や想像として表現される。

非集中回路はそのすべてをまとめ、今まさに展開しているストーリーを理解させてくれる。
あなたの人生の時系列上にある点どうしを結ぶわけです。

(5)創造性を発揮するのに役立つ。
非集中回路は脳の幅広い領域を結びつけるので、ユニークな連想や独創性を養うのに役立つ。

おかげで、自由な発想ができるようにもなります。

(6)漠然とした記憶を掘り起こす。
非集中回路は集中の外側にあるさまざまな記憶を統合する役割も果たします。

脳波を下げると集中回路と非集中回路が調和していきます。

脳波を下げる訓練を行いましょう!