コラム 大坪信之のワンポイント徳育アドバイス

2019/09/2073 子どもを一人の人間として尊重し、温かく見守ること

子育てに何か問題を感じているお父さまお母さま、どうぞ子どもを認める場、ほめる場を作ってあげてください。

ちょっとしたお手伝いを頼み、それをしてくれた時に
「ママを助けてくれてありがとう。やさしい○○ちゃんがママ大好きよ。」
と言って、ぎゅっと抱きしめてあげましょう。

すると、子どもの自尊感情は満たされて、お母さまの愛情がしっかりと伝わります。
それで子どもが一変していくのです。

子どもを小さいからと言って、自分の所有物のように思ってしまい、自分の思うままに育てようとすることは避けなくてはなりません。

小さくても、自分と対等の人格を持った人間として、尊重して接すると、子育てはうまくいくのです。

たいていはそうせずに、対等の大人に対しては絶対に言わないような言葉を、我が子に対しては平気で使っています。

もし、夫・妻から
「どうしてお前はいくら言ってもわからないんだ?ダメと言っただろう。」
「いけないと言ってるのにどうしてわからないんだ?」
「ぐずぐずしないで早くしなさい!」
と、毎日何度も言われ続けたとしたらいかがでしょうか。

いやになってしまうか、本当に自分はだめな人間なんだと思い込んでしまうのではないでしょうか。

子どものあるがままの存在を認める言葉がけが、子どもの自信を育てると同時に素直さを育てます。

比較をせずに個性を認めると、子どもは素直になります。

一人前扱いをすると、子どもは変わります。

子どもを一人前扱いすることができれば、子育ては成功です。

子どもの人格を無視して、がみがみ叱るのは、最低の教育になります。

しかし、ほめる教育にとらわれて、どんな時でも叱ってはいけないと思い込んでしまうことも間違いと言えます。

子どもが何をしても、人に迷惑をかけていても、何も叱らないのではいけません。

子どもはいけないことをした時に、叱られるという体験が必要です。

間違ったことに対しては、断固として許さない態度を一度見せておけば、子どもは自分を抑えることを学びます。

ここで大切なのは、「いけないことをした時は、うちの親は厳しい」と子どもに自覚させることです。

例えば、お母さまが「絶対」という言葉を口にしたときは、何があってもだめなんだと子どもが理解できれば、どうしようもないときは、切り札の「絶対」を使えばよいと言うことになりますよね!

ただし、切り札は乱発すると効き目が無くなります。いざというときだけ使いましょう!

そして、同じシチュエーションが起こった場合には、一貫して同じ対応をすることが重要です。

叱る時は、子ども自身を叱るのではなく、子どものした間違った行為を諭すようにし、なぜいけないのか、子どもが理解できる範囲で理由も話すようにすると良いでしょう。