コラム 大坪信之のワンポイント徳育アドバイス

2019/08/2072 福沢諭吉や新渡戸稲造に学ぶ、幼児期の徳育の重要性

昨今の社会環境の変化の中で、常識では考えられないような痛ましい事件が、相次いで起こっています。

その要因の一つに、道徳性や規範意識の欠如という問題があります。

こうした社会的背景を踏まえて、「やさしい思いやりの心」や「世のため人のために役立つ」などの、豊かな心や人間性を養う「徳育」の重要性が指摘されています。

一人ひとりがお互いに思いやりの心をもち、助け合えるような人間関係を築くためには、何より幼児期の徳育が必要なのです。

学問のすすめで知られる福沢諭吉は、明治4年に2人の息子(6歳・4歳)に対して、一日ごとに書き与えた家庭でのしつけや徳育に関する教訓集「ひびのおしえ」を著しました。

その中に書かれている守るべき決まりである「おさだめ」を紹介します。

一、うそをつくべからず。
一、ものをひろうべからず。
一、父母にきかずしてものをもらうべからず。
一、強情をはるべからず。
一、兄弟けんか、かたく無用。
一、人のうわさ、かたく無用。
一、ひとのものをうらやむべからず。

新渡戸稲造の武士道も「八つの徳」という道徳観を持っていました。

○「仁」=思いやり/友達にやさしくしましょう
○「義」=正義/嘘をついたり悪いことをしてはいけません
○「礼」=礼儀/挨拶をきちんとしましょう
○「智」=叡智/困っている人には親切にしましょう
○「信」=信頼/自分がされていやなことは人にしてはいけません
○「忠」=いつわりのない心/嘘をついたり悪いことをしてはいけません
○「孝」=親兄弟を大事にする/家族を大切にしましょう
○「悌」=年長者に敬意を払う/目上の人にはきちんとした言葉を遣いましょう

戦前は、教育の柱として、徳育(=人格教育)が非常に重視されました。

明治時代の小学校は、授業時間の3分の1を、徳育の時間に割り当てていたそうです。

そして、人格的に優れた人物の生き方を、子どもたちは学んでいました。

ところが、戦後すぐに、徳育が重視されなくなり、知育偏重に変わりました

歴史についても、暗記教育にすり替えられてしまったのです。

そして、勤勉、節約、孝養、信義、勇気などのモデルとなる人物の生き方について、時間をかけて教えられることがなくなったのです。

基本的人格は、幼児期に形成され、大人になっても8割方は変わらないそうです。

教育は、知育だけでは十分ではありません。徳育を大切にしましょう。

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