コラム 大坪信之のワンポイント徳育アドバイス

2018/08/2060 瀬戸内寂聴さんに学ぶ”幼児教育と生きる意味”

瀬戸内寂聴さんは、お子さんに「何のために生きるの?」と聞かれたら、「誰かを幸せにするために生きるのよ」と答えてあげて下さい、と言っています。

そのような、全体の幸福に役立つような生き方は、素晴らしいですね!
今回は、幼児教育のそもそもの意味合いについて、考えてみたいと思います。

幼児教育を「小さな幼児の頃から何かを教え込むこと」と考えてはいけません。
幼児教育とは、子どもの心を育てることなのです。

子どもの心を見ることができずに、ただ子どもを賢く育てたいと思うあまり、いろいろ習わせることばかり考えてしまうと、子どもの心が見えず、自立心を失わせてしまうという落とし穴に、はまり込むことになります。

困ったことは、そのような場合でも、親は間違いに気づかずに、子どもに愛情を持っていると信じ、愛情があるからこそ、幼児教育をしているのだと思っていることです。
子どもがお母さまのすることにのってこないのに、無理やりさせていませんか。

もし、子どもが喜ばないのに、無理に何かをしておられるとしたら、子どもは笑顔を失っています。
お母さんも笑顔を失っています

これは良くない幼児教育になっていることに気づいていただかなくてはいけません。

幼児教育は、心を育てることが大切なのです。心を育てると、子どもはお母さまと心が通っていて、お母さまのすることをとても喜び、お母さまと学ぶことが大好きになります。
こうなると、お母さまはニコニコ、子どもはのびのび育ちます。

この前提を忘れてはいけません。
子育てをなさるお母さまは、たいてい子どもが何かができる・できないという基準で子どもを見ます
そして、これが子育てのガンであることに気づいておられません。

目の前の何かができる、できないということよりも、子ども一人一人の個性に気づいてほしいのです。

一人一人が違う使命や才能を持っていて、得意な分野を活かしていけば、どの子もその分野で一流になれるものを秘めているのです。
目の前のことで、子どもを決めてしまわないようにしたいですね。