コラム 大坪信之のワンポイント徳育アドバイス

2018/09/2061 右脳のイメージ記憶を活用した記憶力の向上法とは

人間が覚えやすいのは、テキスト(文章)とイメージ(画像)のどちらであるかご存知でしょうか。

正解はイメージ記憶です。文章の情報よりはるかに、大量に覚えられます。

イメージと文章の”情報量の違い”を理解するために、例えば今、あなたがいる部屋を文章で説明することを考えてみて下さい。

「ドアの色は何色で、材質はこうで、家具はこんな形をしていて・・・」といくら書いても、その部屋の写真一枚のほうが、正確に理解してもらえますよね!

覚えるときも、イメージを活用した方が、何倍も楽に覚えることができます。

これには右脳の力が関係しています。左脳の何倍もの情報処理能力を持つ右脳。その右脳が得意とするのが、イメージ記憶なのです。

ただ残念なことに、日本人の多くの人が、文章型の記憶を使っています。その分、右脳を使ったイメージ型の記憶には慣れていないのです。

実は、世の中の「記憶力に自信のある人」は、文字や言葉を「瞬間」かつ「無意識」にイメージに変換して理解しています。

そして逆に、文章を書いたり人に説明をするときは、頭に浮かんだイメージを、これまた「瞬間」かつ「無意識」に文字に変換して、脳から出力しています。

この光景を、記憶に自信のない人間が見ると、「やっぱり頭のいい人は、ドンドン頭の中に文字が吸収されているんだなぁ~」と誤解してしまいます。

そして、記憶するために、文字をたくさん書いたりして、更に記憶することを難しくしてしまいます。

人間が外部から受ける情報は、まず右脳に入ります。右脳は、別名「イメージ脳」といわれ、聴いたり見たりした情報などを、イメージを含めて、丸ごと受け取ることになります。

そして、左脳の仕事は、この情報やイメージを整理、整頓するため、さまざまなラベルをつけて、脳の引き出しにしまっておくこととなります。

つまり、右脳が受けたイメージや情報を、左脳が論理化して脳におさめておくということです。

この右脳と左脳との協力によって、頭の中に外部からの情報が蓄積されていくことになり、これが「覚える」ということになるのです。

一方で、左脳の力のみに頼るのは、単なる「暗記」となり、「思い出す」ことは困難になります。

情報をイメージ抜きで覚えるということは、言葉や数字を単なる記号として、脳にしまいこむことを意味しています。つまり「思い出す」ことが大変難しい作業となるのです。

一方、右脳のイメージ力と左脳の言語、論理作業力をバランスよく働かせるのが「記憶」であり、これにより、人間の脳は「覚える」ことと「思い出す」の2つを完璧にできるようになります。

ぜひ、お子さんにもイメージ記憶の活用をしてもらいたいですね!