コラム 大坪信之のワンポイント徳育アドバイス

2020/02/2078 我が子の個性の良いところに目を向けましょう!

子どもが立派に育つようにと厳しくしつけたはずなのに、成長して問題行動を起こしてしまう子ども達のことが社会的関心事となっています。

理想の子どもに育ってほしいと願うあまりに、子どもの声に耳を傾けて、あるがままの姿を受け入れることを忘れているような気がします。

子ども達が親に求め続けてきたもの、それは、心から共感してもらうこと、自分が存在することをそのまま受け入れてもらうことなのです。

「大丈夫、お母さんはそのままのあなたが好きよ。お母さんはいつまでもあなたの味方よ」と認めてもらえるとき、子どもは命のエネルギーを高めることができるのです。

お母さんにあるがままの姿を認められて「お母さんも認めてくれたし、もういいや」と足踏みするような子どもはいません。

認めてもらえたことがうれしくて「次はもっともっとがんばろう、そしてまた認めてもらおう」と喜んで、またがんばり始めることでしょう。

あるがままの姿を認めることが難しいときは、子どもの良いところを見つけるトレーニングをしてみましょう。

それでも良いところが見つからない場合でも、もし仮に、その子が急に重い病気にかかったとしたらどうでしょうか。

「生きてさえいてくれたら・・・この子が生きているだけで幸せ・・・」と思えるのではないでしょうか。

頭の中の「理想の子ども」とは違い、現実の子どもはいつもお母さんが喜べるような子どもではありませんよね。

現実の子どもに欠点が多いのは当たり前です。

良いところに目を向けずに、良くないと思ったところを指摘していると、子どもにとっては「ダメな子」といわれていることと同じなのです。

他の子どもと比較してはいけないことはご存じだと思いますが、大人にとっての「理想の子ども」と現実の子どもを比較することも、同じように子どもを傷つけてしまいます。

欠点がゼロの人間なんていませんよね。

ところが欠点に目を向けて「ダメな子」と言われると、本当に「ダメな子」になってしまうのが心の仕組みです。

長所は短所の裏返しというように、見方を変えると「ダメな子」なんて一人もいないということになるのです。

たとえば頑固な性格の子どもがいて「親の言うことを聞かない」という場合でも、自分の意見を持っていてしっかりした子どもである、とも言えますよね。

もちろんわがまま勝手にしたいことをして、人に迷惑をかけることは止めなくてはいけませんが、失敗は失敗として認めながら、その行動の中にいいところはないか、いつも見つけてあげるということです。

引っ込み思案な子は、慎重で思慮深いという素晴らしい長所の表れであり、逆に暴れん坊の子どもは、バイタリティがあり元気が良いという素晴らしい長所の持ち主と言えますよね!

決して比較することなく、我が子の持っている個性の良い方に目を向けて、あるがままの姿を認めてあげましょう