コラム 大坪信之のワンポイント徳育アドバイス

2021/04/2091 読解力を育てる「読み聞かせ」の習慣づくり

経済協力開発機構(OECD)が発表した「学習到達度調査(PISA)」の結果によると、近年、日本の高校1年生の読解力は低下傾向にあります。

今回は、子どもの能力を引き出す方法として、絵本の読み聞かせをご提案したいと思います。

子どもの脳と心へのメリット
・豊かな感性が育つ
・イメージ力が育つ
・語彙力と社会性が育つ
・読解力が育つ

読み聞かせの時間が、子どもの脳と心にもたらす第1のメリットは、豊かな感性が育つこと。

きれいな絵を視覚で楽しみ、美しい日本語を聴覚で享受し、繊細な芸術表現を肌と心で感じる、そんな五感の刺激が感性を高めるのは当然のことです。

次に、イメージ力の向上も読み聞かせが持つ効果のひとつです。

物語を紡ぐ言葉を材料に、脳内で情景を描き、瞬間的に連続させていくことで、イメージは活き活きと動き出します。
さらに、語彙力と社会性も育ちます

言葉は、社会でコミュニケーションを行う上で、とても大切なツール。

乳幼児期にご両親と人間的な温かい触れ合いを多く持つことで、子どもの表現力と社会性はのびのびと育っていきます

最後に、読み聞かせの習慣は優れた読解力を育みます

先述した通り、文字情報と音声情報という2種類の情報が同時に入力され、言葉の処理能力を高める効果を持つ読み聞かせは、読解力を育むために非常に有効な方法です。

小学校卒業後の子どもの読解力・国語力・論理的思考力を支えるのは、12歳までの家庭での過ごし方

この貴重で特別な時間を大切に、親子のコミュニケーションや読み聞かせの時間を増やしてみてはいかがでしょうか