コラム 大坪信之のワンポイント徳育アドバイス

2019/11/2075 「第六感」の情報を自由自在に活用するためには?

動物には、沈む船からネズミがいなくなる、というような「第六感」のような感覚があると言われています。

例えば、スマトラ沖地震の津波が起きた2004年12月26日、被災地になったタイ南部の海岸にいた観光用のゾウが、津波の来襲する前に近くの丘に向け疾走し、背中に乗せていた外国人観光客約10人の命を救っていたことが分かりました。

また、スマトラ島沖地震に伴う津波の被害を受けたスリランカ南東部のヤラ国立公園では、野生動物の死がいが発見されておらず、関係者を驚かせているそうです。

スリランカ最大の鳥獣保護区である国立公園は、今回の津波で、沿岸から3キロ内の公園が洪水状態になりました。

そこには、ヒョウや数百頭の野生のゾウが生息しておりましたが、奇妙なことに、ゾウはおろか、野ウサギの死がいさえもまだ発見されていないというのです。

過去の災害時にも報告されているこのような例は、どう理解すればよいのでしょうか?

人間も動物の一種と考えれば、同じような能力を持っていても不思議ではないのかもしれません。

人間の五感では説明のつかない能力を発揮していると思われる現象がいくつかあります。

例えば、ある種の熟練工の方が、機械工学的には不可能であるとされるような細かな精度の物を、単純な道具と熟練した手技によって作り上げる例があります。

データを精査する方法では、決して得られなかったとされるような新たな科学的見地が、論理的に説明できないような突然のひらめき、つまり、直感的飛躍によって導かれたりすることも往々にして見られます。

芸術作品の中には、論証することが不可能な、ある種のひらめきによってしか生み出され得ないとされるようなものが、存在したりします。

これらの現象は、人間も何らかの「第六感」のような能力を持っている、ということなのかもしれませんね。

解剖学的に受容体が無いのに感じることができる能力を「第六感」といいますが、多くの人は、無意識のうちにそれを行使していることがあると考えられています。

例えば、他者の考えや思いを、表情の目視だけで理解できたりすることがあったり、怒っている人からは、何となく怒ったオーラが出ているような気がしますよね。

実際、私たち人間は、その内側に、動物たちと同じ脳をもっています。

人間は、奇跡とも思えるような能力を発揮することがありますが、全脳の力を活用して、本来持っている潜在能力を100%引き出すことができれば、奇跡でもなんでもなく、すべての人が持っている当然の能力と言えるのではないでしょうか。